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ウーマン・フロム・ザ・ウォーム・グラス / ロビン・スコット [トラッド/ フォーク系]

 1979年に「ポップ・ミューヂック」を世界中でヒットさせたMがリリースした最初のアルバムが、『ウーマン・フロム・ザ・ウォーム・グラス』(1969年)。本名のロビン・スコット名義でリリースしたこのアルバムは、M時代とは似ても似つかぬアコースティックな作品である。しかもプロデュースはサンディー・ロバートン(シェラ・マクドナルドやキース・クリスマスを手がけたセプテンバー・プロダクションの設立者)という、ガチで英国フォークな作品だ。

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 オープニングの「The Sailor」などロック調の作品(バックの演奏はマイティ・ベイビーらしい)もあるが、基本はアシッド・フォーク。英国らしい陰影をたたえた「The Sound of Rain」や、この時代のサイケな感覚を感じるタイトル・ナンバーが印象深いが、ボーナス・トラックとして収録されている「Tattoed Lady」(ジョン・ピール・セッションから)は流れるようなメロディーに乗った女性ヴォーカルが心地よい。タイトル・ナンバー「Woman From the Warm Grass」は、この曲でヴォーカルをとっている女性(ペニー・ラム:裏ジャケ写真の女性?)のことらしい。ロビン自身の解説によれば、のちにMにも参加するジョン・ルイス(「ポップ・ミューヂック」で、イントロのオルガンによるフレーズを弾いている)もヴォーカルで参加しているとのこと。「必聴の名盤」というわけではないが、英国ミュージシャンのルーツには見えないところでフォーキーな部分があることを改めて感じさせる作品。日本盤のライナーで、(サンディ・)ロバートンが何度も「ロバートソン」になっているのはとても気になる。この人に書かせたのは、人選ミスではないか。

The Sailor (feat. Mighty Baby) Robin Scott - Woman From The Warm Grass Tattooed Lady (feat. Penny Lamb) M - Pop Muzik (Official HD Video)





ウーマン・フロム・ザ・ウォーム・グラス+1(紙ジャケット仕様)

ウーマン・フロム・ザ・ウォーム・グラス+1(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: ロビン・スコット
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2007/03/31
  • メディア: CD



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The Imagined Village [トラッド/ フォーク系]

 サイモン・エマーソン(サイモン・ブース:ウィークエンド~ワーキングウィーク~アフロ・ケルト・サウンド・システム:2023年に死去)がスタートさせたプロジェクトであるイマジンド・ヴィレッジは、英国フォークをベースに多様な文化を取り入れ、さらに現代的に再構築して演奏するプロジェクト。英国フォークにラップやインド・ルーツの音楽も取り入れ、さらにシンセや打ち込みなどエレ・ポップの要素まで含んでいる。2004年にスタートしたこのプロジェクトは、現在まで3枚のアルバムをリリースしているが、2007年にピーター・ゲイブリエルのリアル・ワールドからリリースされたファースト・アルバム『The Imagined Village』は、このプロジェクトの魅力を最もよく伝える作品だと思う。

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 オープニングは定番トラッドで、スティーヴ・ウィンウッドのトラフィックで有名な「John Barleycorn」。オリジナルのCDでは2曲目らしいが、私が持っているCDではこの曲から始まる。重鎮マーティン・カーシーとイライザ・カーシー父子の共演で、さらにヴォーカルとギターがポール・ウェラー(彼の参加はこの曲のみ)という驚天動地のヴァージョン。アレンジは正統ながら、演奏にはハーディー・ガーディにシンセまで加わるという面白さ。リアル・ワールド・レコードのスタジオ・ライヴでは、ポール・ウェラーのパートをビリー・ブラッグが歌っている。

The Imagined Village John Barleycorn


The Imagined Village - John Barleycorn (Live at Real World Studios)

ビリー・ブラッグがトラッド・フォークに言及している記事(2021年)
 https://turntokyo.com/features/interview-billy-bragg/


 2曲目の「Tam Lyn Retold」はフェアポート・コンヴェンションやアン・ブリッグスが取り上げた定番ナンバーだが、ラップに打ち込みドラムン・ベースを加えるという斬新な解釈。言われないと、あの「タム・リン」だとはわからない。


Tam Lyn (retold)

Tam Lin · Fairport Convention


 かつてマーティン・カーシーがスティーライ・スパン時代にも取り上げた「Cold Haily Windy Night」は、ギターがちょっと中近東風。

The Imagined Village - Cold Hailey Rainy Night


Steeleye Span - Cold, haily, windy night

 船乗りをモチーフにした「ライリー・バラッド」の一曲、「Welcome Sailor」で魅力的なヴォーカルを聴かせるシーラ・チャンドラは、インド・ルーツのシンガー。残念ながら、病気のため引退したという。スティーライ・スパンのファースト・アルバム『ハーク! ザ・ヴィレッジ・ウェイト』収録の「Dark-Eyed Sailor」と同系統のバラッドらしいが、アレンジのせいか雰囲気はまったく異なる。

'Welcome Sailor' featuring Sheila Chandra



The Imagined Village

The Imagined Village

  • アーティスト: Imagined Village
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2012/05/29
  • メディア: CD



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Ballads バラッド集大成  イワン・マッコール 英国バラッドの影響 [トラッド/ フォーク系]

 フランス語のballadeにもとづくバラードではなく、「バラッド」(ballad)である。とくに英国で、メロディーに乗せて歌われる物語風の詩を指す。文字が読めない民衆が口承によって受け継いできた伝統文化であるため、同じ詩であっても様々なバリエーションが存在する。
 参考:日本バラッド協会  https://www.j-ballad.com/
    やまなか・みつよしのバラッド・トーク  https://www.balladtalk.com/

 バラッドが広く知られるようになったのは、19世紀に進められたフランシス・ジェイムズ・チャイルド(1825~1896)によるバラッド収集がきっかけだ。彼が集めたバラッドは「チャイルド・バラッド」とよばれ、彼の分類にもとづく「チャイルド番号」は、バラッド分類のベースである。フェアポート・コンヴェンションの『リージ&リーフ』に中ジャケにはチャイルド教授の写真と説明文が掲載されており(CD版では文字が小さくなって読み取り困難だが)、これでチャイルドの名前を知ったという日本人も多かったと思われる。20世紀にはいると、チャイルドの研究をもとにフォークソングとしてよみがえらせようとする運動が始まるが、その中心となったのがイワン・マッコールとアルバート・ランカスター・ロイドの2人であった。2人に続いてマーティン・カーシーやバート・ヤンシュらが登場し、バラッドは英国ポピュラー・ミュージックの重要な構成要素になる。元々アメリカ寄りだったスティーヴ・ウィンウッドは、ブラインド・フェイス後の復活トラフィックでバラッド「ジョン・バーレイコーン(マスト・ダイ)」をとりあげ、アルバム・タイトルにした。レッド・ツェッペリンもバラッドの「The Maid Freed from the Gallows」(チャイルド番号95)を「ギャロウズ・ポウル」というタイトルでレコーディングしている(『LED ZEPPELINⅢ』に収録)。サイモン&ガーファンクルで知られる「スカボロー・フェア」も、原曲はバラッドである。

 【チャイルド・バラッドのリスト】
   ・https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_the_Child_Ballads
   ・https://terreceltiche.altervista.org/ballad/a-z-list-child-ballads/

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 英国バラッドを集めたCDは数多いが、チャイルド・バラッドに特化したCDを2つあげておく。まずは基本のイワン・マッコールによる2枚組『バラッド集大成』。オリジナルは、トピックから1956年にリリースされた。サブタイトルの「MURDER・INTRIGUE・LOVE・DISCORD」(殺人・不義・愛・不和)は、バラッドでとりあげられる歌詞内容のテーマをよく表している(英国フォークに関する予備知識がない人がツェッペリンの「ギャロウズ・ポウル」の歌詞を読んだら、その奇妙な内容にとまどうのではないだろうか?)。1曲目「残酷な母親」は殺人のカテゴリーに含まれるバラッド(チャイルド20)だが、その内容はバラッドの特徴をよく表している。
 バラッド「残酷な母親」について(やまなか・みつよしのバラッド・トーク)
https://www.balladtalk.com/41-60/42-41.html
 素朴でちょっと茶目っ気すら感じられるイワン・マッコールの歌には不思議と心が癒され、耳を傾けているうちに意識が英国へ運ばれていくような気分になる。無伴奏によるトラディショナルな歌唱スタイルのため、歌詞がストレートに伝わってこない日本人には少々つらい部分があるのは否めないが、エレクトリック・トラッドとしてよく知られたヴァージョンと聞き比べるのは楽しい。
 私が持っているのは日本盤でライナーがついてるが、書かれている内容は、こうしたCDを買う人にはほとんどわかっていることだと思われる。ちょっと上から目線の文章も、エリック・ウィリアムズを語る人としてはちょっと気になる。故中村とうよう氏の一派は...。

Ewan MacColl – Ballads  『バラッド集大成』
【Disc1】Ballads Of Murder & Intrigue 人殺しと不義のバラッド
  01. The Cruel Mother 残酷な母親(Child No.20, Roud No.9)
  02. Johnnie O'Breadisley ジョニ・オー・プレデースリ(Child No.114, Roud No.69)
  03. Lang Johnnie More ラング・ジョニ・モア(Child No.251, Roud No.3100)
  04. Jock The Leg ジョク・ザ・レッグ(Child No.282, Roud No.3856)
  05. Hughie The Graeme フュ・ザ・ゲライ(Child No.191, Roud No.84)
  06. The Douglas Tragedy ダグラス家の悲劇(Child No.7, Roud No.23)
  07. The Dowie Dens O' Yarrow ザ・ダウイ・デンズ・オー・ヤーロウ(Child No.214, Roud No.13)
  08. Captain Ward And The Rainbow ワード船長と虹(Child No.287, Roud No.224)
  09. Clyde's Water クライドの水(Child No.216, Roud No.91)
  10. The Crafty Farmer ずるい農民(Child No.283, Roud No.2640)
  11. Lord Gregory グレゴリー様(Child No.76, Roud No.49)
  12. Gil Morice ギル・モーリス(Child No.83, Roud No.53)
  13. My Son David 我が息子ディヴィッド(Child No.13, Roud No.200)
  14. The Battle Of Harlaw ハーロウの戦い(Child No.163, Roud No.2861)
  15. The Bonnie Hoose O' Airlie エアリの美しい家(Child No.199, Roud No.794)
【Disc2】Ballads Of Love & Discord 愛と不和のバラッド
  01. The Rantin' Laddie 愉快な少年(Child No.240, Roud No.103)
  02. The Earl Of Aboyne  アボインの伯爵(Child No.235, Roud No.99)
  03. The Cooper O' Fife ザ・クーパ・オー・ファイフ(Child No.277, Roud No.117)
  04. Captain Wedderburn's Courtship ウェダーバーン指揮官の求愛(Child No.46, Roud No.36)
  05. The Jolly Beggar 陽気な物乞い(Child No.279, Roud No.118)
  06. The Beggar Laddie 物乞いの少年(Child No.280, Roud No.119)
  07. Our Goodman 我々の主(Child No.274, Roud No.114)
  08. The Laird O' Drum レアード・オー・ドラム(Child No.236)
  09. The Broomfield Hill ザ・ブルームフィールド・ヒル(Child No.43, Roud No.34)
  10. Get Up And Bar The Door 立ち上がって、ドアを閉めろ(Child No.275, Roud No.115)
  11. Hind Horn  ハインド・ホーン(Child No.17, Roud No.28)
  12. The Trooper And The Maid 騎兵とメイド(Child No.299, Roud No.162)
  13. Amang The Blue Flowers And The Yellow きれいな青い花と黄色い花の中で(Child No.25, Roud No.30)
  14. The Keach In The Creel ザ・キーク・イン・ザ・クリール(Child No.281, Roud No.120)


 バラッドの分類として、もう一つラウド・フォークソング・インデックスがある。これは英国のバラッドのみならず世界中の英語の口承歌を集めたデータベースで、イギリスのヴォーン・ウィリアムズ記念図書館のウェブサイトで利用できる。曲の説明にはチャイルド番号とラウド番号を併記するのが一般的のようだ。
 ・ヴォーン・ウィリアムズ記念図書館のデータベース
   https://www.vwml.org/song-subject-index
・ラウド・フォークソング・インデックスのリスト
 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_folk_songs_by_Roud_number

 イワン・マッコールはバラッド・リヴァイバルの功労者というだけではなく、優れたコンポーザーでもある(より原音に近い名前の発音としては、同じくスコットランド出身の俳優ユアン・マクレガーEwan McGregorのように、「ユアン」または「ユーアン」だと思われる)。彼が作った曲のうち最も有名なものは「The First Time Ever I Saw Your Face」で、エルヴィス・プレスリーや元ワム!のジョージ・マイケルもカヴァーした。なかでもロバータ・フラックによるカヴァー(邦題は「愛は面影の中に」)は、1972年に全米No.1を獲得し、さらにクリント・イーストウッド監督・主演の映画『恐怖のメロディ』にも使用されて同年の年間チャートでもトップを獲得した。第15回グラミー賞では、最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞の二冠を獲得した名曲である。2015年にリリースされたトリビュート・アルバム『Joy of Living – a Tribute to Ewan Maccoll』では、ブルー・ナイルのポール・ブキャナンがこの曲を歌っており、ブルー・ナイルの『ピース・アット・ラスト』から感じられるトラッドな雰囲気のルーツを再確認できる。

The First Time Ever I Saw Your Face

 イワン・マッコールの娘、カースティ・マッコールもまたシンガーとして有名で、全米トップ10ヒットとなったトレイシー・ウルマンの「夢見るトレイシー」(「They Don't Know 」~PVにはポール・マッカートニーも出演した)はカースティがオリジナルだ。彼女は2000年に41歳の若さで事故死するまで、元夫でプロデューサーとして有名なスティーヴ・リリーホワイトの人脈を通じてローリング・ストーンズやシンプル・マインズ、トーキング・ヘッズなど多くの作品に参加している。なかでも、ジョニー・マーやモリッシーなどとの関係は極めて深く、元スミス組の様々な作品に参加する一方「You Just Haven't Earned It yet Baby!」をカヴァーしている。夭折が惜しまれる才色兼備のアーティストであった。

 もう1枚のチャイルド・バラッドを集めたCDは、2017年にスミソニアン博物館で知られるスミソニアン協会が運営するSmithsonian Folkways[https://folkways.si.edu/]からリリースされた『Classic English And Scottish Ballads From Smithsonian Folkways』で、ロックのルーツ的な曲を聴くことができるコンピレーション。ピート・シーガーとマイク・シーガーの兄弟はアメリカを代表するフォーク・シンガーで、二人の妹のペギー・シーガーはイワン・マッコールと結婚し、二人の間に生まれたのが先述のカースティ・マッコールである。そのほか「フォークの母」ジーン・リッチーやボブ・ディランに大きな影響を与えたポール・クレイトンなど、重要なアーティストが名を連ねている。曲としては、以下の曲が注目どころ。

 ・02. Golden Vanity : ボブ・ディランやピーター、ポール&マリーの「Golden Vanity」
 ・04. Mathie Groves : フェアポート・コンヴェンションの「マティ・グローヴス」
 ・06. Gypsy Davy:ウォーターボーイズの「The Raggle Taggle Gypsy」
 ・11. Andrew Batan : ドノヴァンの「ヘンリー・マーチン」
 ・14. The Two Sisters : ペンタングルの「クルエル・シスター」
 ・15. Gallis Pole:レッド・ツェッペリンの「ギャロウズ・ポウル」
    ※ツェッペリンはこのレッド・ベリー版を手本にしたと思われる。
 ・16. Lord Barnett : ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズの「ヘンリー・リー」
    ※PJ ハーヴェイとのデュエット
 ・18. Barbara Allen: サイモン&ガーファンクル(アート・ガーファンクル)の「バーバラ・アレンの伝説」
 ・19. The Great Silkie Of Sule Skerry : バーズとディス・モータル・コイルの「I Come and Stand at Every Door」、トゥリーズの「The Great Silkie」
   ※「I Come and Stand at Every Door」は、トルコの反戦詩人ナジム(ナーズム)・ヒクメットが書いた反戦詩(広島に投下された原爆によって亡くなった少女をテーマにした詩で「死んだ少女」「死んだ女の子」という日本語タイトルでも知られている)にピート・シーガーがこの曲のメロディーを使った曲である。ただし、メロディーの著作権は1954年にこの曲のメロディーを確立したとされるJames Watersに認められている。

 
Classic English And Scottish Ballads From Smithsonian Folkways 
  01. Mike Seeger / Lord Thomas And Fair Ellender (Child No. 73, Roud No.4)
  02. Doug Wallin / Golden Vanity (Child No. 286, Roud No.122)
  03. The Golden Eagle String Band / The Mermaid (Child No. 289, Roud No.124)
  04. Dillard Chandler / Mathie Groves (Child No. 81, Roud No.52)
  05. Iron Mountain String Band / The Hanging Of Georgie (Child No. 209, Roud No.90)
  06. Margaret MacArthur / Gypsy Davy (Child No. 200, Roud No.1)
  07. Ewan MacColl / Thomas The Rhymer (Child No. 37, Roud No.35)
  08. Pete Seeger / Lady Margaret (Child No. 74, Roud No.253)
  09. Jean Ritchie / Lord Randall (Child No. 12 ,Roud No.10)
  10. Paul Clayton / Pretty Polly And False William (Child No. 4 ,Roud No.21)
  11. Warde Ford / Andrew Batan (Child No. 250 ,Roud No.104)
  12. The Blue Ridge Buddies with E.C. and Orna Bal / Three Nights Drunk (Child No. 274 ,Roud No.114)
  13. The New Lost City Ramblers / Lord Bateman (Child No. 53 ,Roud No.4)
  14. Ellen Stekert / The Two Sisters (Child No. 10 ,Roud No.8)
  15. Lead Belly / Gallis Pole (Child No. 95 ,Roud No.144)
  16. Ella Parker / Lord Barnett (Child No. 68 ,Roud No.47)
  17. Artus Moser / The False Knight Upon The Road (Child No. 3 ,Roud No.20)
  18. Dan Tate / Barbara Allen (Child No. 84 ,Roud No.54)
  19. Paul Clayton / The Great Silkie Of Sule Skerry (Child No. 113 ,Roud No.197)
  20. Dorothy Rorick / The House Carpenter (Child No. 243 ,Roud No.14)
  21. Horton Barker / The Farmer's Curst Wife (Child No. 278 ,Roud No.160)

「フォークの母と呼ばれたジーン・リッチーが他界」
https://rockinon.com/news/detail/125350

ピート・シーガーの基礎知識その1~ ピート・シーガーの栄光
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-10011923123.html

Dillard Chandler - Mathie Grove

Fairport Convention - Matty Groves


Lead Belly - "The Gallis Pole"

Robert Plant & Jimmy Page 'Gallows Pole' - Jools Holland Show 1994 BBC






バラッド集大成

バラッド集大成

  • アーティスト: イワン・マッコール
  • 出版社/メーカー: ライス・レコード
  • 発売日: 2010/05/23
  • メディア: CD



V/A

V/A

  • アーティスト: V/A
  • 出版社/メーカー: CLASSIC ENGLISH & SCOT
  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: CD



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THE GARDEN OF JANE DELAWNEY / TREES [トラッド/ フォーク系]

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ジェーン・ドゥロウニーの庭 / トゥリーズ
 01. ナッシング・スペシャル
 02. ザ・グレート・シルキー
 03. ジェーン・ドゥロウニーの庭
 04. レディ・マーガレット
 05. グラスゲリオン
 06. 美しい時を過ぎて
 07. 道
 08. 碑文
 09. かたつむりの悲しみ

 2ndアルバム『オン・ザ・ショア』(1970)が英国プログレ・フォークの名盤として知られるトゥリーズの1stアルバム(1970)。全9曲のうち4曲がトラッド・ナンバーで、エレクトリック・トラッドの雰囲気は明らかにフェアポート・コンヴェンションからの影響を感じる(フェアポートの『リージ&リーフ』がリリースされたのは69年)。情感あふれる女性ヴォーカルもサンディ・デニー的だが、サンディに比べると儚さが2割増といった感じで、とてもよい。英国トラッド特有の陰翳はあるものの、暗すぎない適度なバランスがなかなかよい塩梅で、英国エレクトリック・トラッドの名盤である。ただしエレキ・ギターがやや過剰で、曲調にあまりそぐわないソロを長々と入れる中途半端な感じがなんとも惜しい。メロディアスでいい曲が多く、セリア・ハンフリーズ嬢のヴォーカルも素晴らしいのに、曲の印象を薄くしてしまっている。この点がデイヴ・スウォーブリックとリチャード・トンプソンを中心に、メンバーが火花散るようなバトルを繰り広げてみせたフェアポートとの違いか。「かたつむりの悲しみ」みたいな、泣きの哀愁ツイン・ヴォーカル路線をつきつめて欲しかった。タイトル曲は、オール・アバウト・イヴがカヴァーしている(シングル「What Kind of Fool」のB面)。

 6曲目「美しい時を過ぎて(She Moved Through the Fair)」はレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジがデイヴィ・グレアムからパクったと言われている「ホワイト・サマー」の原曲。フェアポート・コンヴェンションなどのトラッド勢から、アイレス・イン・ガザといったニューウェイヴ勢まで幅広い英国アーティストか取り上げている名曲だ。

【「She Moved Through the Fair」を取り上げたアーティスト】
 ・フェアポート・コンヴェンション(『ホワト・ウィ・ディド・オン・アワ・ホリデイズ』)
 ・アン・ブリッグス(『コレクション』)
 ・アイレス・イン・ガザ(『BACK FROM THE RAIN』に「She Moves Thru the Fair」というタイトルで収録)
 ・ペンタングル(『イン・ザ・ラウンド』)
 ・バート・ヤンシュ(『Toy Balloon』)
 ・ヴァン・モリソン(with チーフタンズ)(『アイリッシュ・ハートビート』)
 ・マリアンヌ・フェイスフル(『妖精の歌(North Country Maid )』と『Blazing Away』のライヴ・ヴァージョン)
 ・オール・アバウト・イヴ(『イヴの序曲』)
 ・フィアガル・シャーキー(元アンダートーンズ、『Songs from the Mardi Gras』)
 ・マイク・オールドフィールド(『ヴォイジャー』)

 ジャケットを描いたのは、メンバーの一人でギタリストのデヴィッド・コスタ(David Costa)だが、彼はソロ・ミュージシャンとして活動する傍ら、アーティストとして幅広く活動している。Allmusicで彼のクレジットを検索すると、クイーンの『オペラ座の夜』やジョージ・ハリスンの『オール・シングス・マスト・パス』をはじめ、エルトン・ジョン、ローリング・ストーンズ、フィル・コリンズなど有名アーティストのアートワークを多数手がけていることがよくわかる。
http://www.allmusic.com/artist/david-costa-mn0000523819/credits

 現行盤は、4曲のボーナス・トラック入り。
  10. 美しい時を過ぎて (デモ・バージョン)
  11. かわいいポリー (デモ・バージョン)
  12. 黒後家蜘蛛
  13. 小さな黒い雲


ジェーン・ドゥロウニーの庭(紙ジャケット仕様)

ジェーン・ドゥロウニーの庭(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2008/12/24
  • メディア: CD



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SEASONS / MAGNA CARTA [トラッド/ フォーク系]

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  『四季』マグナ・カルタ
    1.シーズンズ
    2.ゴーイン・マイ・ウェイ(ロード・ソング)
    3.エリザベサン
    4.ギヴ・ミー・ノー・グッバイ
    5.リング・オブ・ストーンズ
    6.スケアクロウ
    7.エアポート・ソング

 マグナ・カルタというクラシカルなネーミングを持ったこのバンド、メンバーはクリス・シンプスン(ギター)、ライアル・トランター(ギター)そしてグレン・ステュアート(ヴォーカル)の3人。69年にフォンタナからデビュー・シングル、マーキュリーからデビュー・アルバムをリリースし、その後ヴァーティゴに移籍してリリースしたのがこの2枚目(70年)。
 A面すべてを使った組曲「シーズンズ」は、冬の後に春が来て、夏・秋をへてまた冬に戻るという四季の移り変わりを、詩の朗読を交えつつ歌った作品。温かみのあるアコースティック・ギターのアンサンブルと上品なコーラスは、ブリティッシュ・テイストに溢れた秀作。「冬」でのもの悲しげなギターに対して、「夏」で使われるオーケストラなど緩急に富んだ構成も見事。このあたりはプロデュースを担当したガス・ダッションの手腕と彼の人脈と思われるトニー・ヴィスコンティ(リコーダー)の参加に寄るところが大きいでしょう。後半の小品も、落ち着いた「エリザベサン」やリック・ウェイクマンがオルガンを弾きまくる「リング・オブ・ストーンズ」などいい曲ばかりです。
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