Live Boston '88 / 3 キース・エマーゾン,カール・パーマー,ロバート・ベリー [GTR/ 3(Three)]
2015年(キース・エマーソンが自殺する前年)にリリースされた「3(スリー)」の発掘音源。1988年4月15日のボストン公演を収録した2枚組で、Rock Beat Recordsというレーベルからリリースされた。音質もイマイチで、なにやらブートっぽいアイテムであるが、オフィシャル盤である。このライヴ盤がリリースされた頃、キース・エマーソンとロバート・ベリーは、3(後に3.2 スリー・ポイント・トゥー)名義による新作リリースの準備をしていたそうなので、資金の調達等再始動にあわせたリリースだったのだろう。
【Disc 1】
01. Fanfare For The Common Man
02. Deste La Vita
03. Lover To Lover
04. Three Introductions
05. Hoedown
06. You Do Or You Don't
07. Talkin' Bout
【DIsc 2】
01. Creole Dance
02. On My Way Home
03. Runaway
04. Standing In The Shadows Of Love
05. America - Rondo - Drum Solo
06. Eight Miles High
「庶民のファンファーレ」で幕を開け、アルバム『3』の曲をメインに(「Chains」~メンバーによる曲ではない~以外はアルバム全曲演奏されている)、キース・エマーソンのプレイでメリハリをつける良いステージである。ELP時代からライヴで演奏してきた曲も披露されているが、すべてカヴァーであり「ELPの曲」を演奏していない点に、彼らのこだわりが感じられる。80年代のキース・エマーソンはまだスゴかった。「ホウダウン」での早弾きや、ザ・ナイス時代からのお馴染み「アメリカ~ロンド」のアグレッシヴなプレイなどを聴くと、つくづくそう思う。「Talkin' Bout」からメドレーで、キースが担当した映画『ベスト・リベンジ』のサントラからの「ドリーム・ランナー」(後に「ザ・ドリーマー」と改題された)が演奏されるが、彼のクラシカルな部分がうまく表現された、よい曲&よい演奏だと思う。多くのアーティストがカヴァーしたモータウン・ナンバー「Standing In The Shadows Of Love」のロック風演奏も、なかなかカッコいい。アルバムにも収録されていた「霧の8マイル」では、この日もバングルスの「エジプシャン」(1986年12月から翌87年1月にかけて全米No.1)のフレーズを演奏している。
キースの死後、ロバート・ベリーはこの日の前日にあたる4月14日の公演を収録したライヴと、キースが残したマテリアルを使って『3.2』(スリー・ポイント・ツー)というアルバムをリリースしている。
3 (Keith Emerson, Carl Palmer, Robert Berry) - "Eight Miles High" (Official Music Video)
The Dreamer Keith Emerson
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