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1975年5月24日~アールズ・コート4日目 [レッド・ツェッペリン]

 レッド・ツェッペリンの1975年というと北米ツアーでの名演も多いが、北米ツアー終了後の5月に行われた母国への凱旋公演アールズコートもよい。アールズ・コート5日間のうちベストは何日目か、という話になると4日目の24日または最終日の25日のいずれかで落ち着くだろう。どちらがよいかと問われると、25日の方がよいと思う。私が最初に聴いたアールズ・コート音源が4日目だったので、どちらかというと24日の方にに愛着があるが、映像・音源・演奏を総合的に鑑みても最終日の方に軍配が上がる。

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 最初に聴いたアールズコート4日目は『ABSCENSE』というアナログ2枚組で、1枚はアールズコート、もう1枚は初期の音源を集めたコンピレーションだった。中学生の頃に雑誌『音楽専科』の広告を見て買ったレコードである。アールズコートの方は24日のオーディエンスで、「ノー・クォ-ター」「タンジェリン」「カシミール」「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」「ザッツ・ザ・ウェイ」「ウッドストック」の6曲が収録されていた。ジョニ・ミッチェルの「ウッドストック」が、実は「幻惑されて」の一部であることを知ったのは随分とあとのことだった。

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★『Prime Cuts』(DYNAMITE STUDIO DS92S041/042)
【CD1】
 01. No Quarter
 02. Tangerine
 03. That's The Way
 04. Bron-Yr-Aur Stomp
 05. Trampled Underfoot
【CD2】
 01. Dazed & Confused
 02. Stairway To Heaven
 03. Whole Lotta Love
04. Crunge
 05. Black Dog

その後買ったのが『Primes Cuts』という2枚組で、LPレコードサイズのボックスにアールズコートのパンフレットのレプリカが付属という豪華なセットであったが、CD2枚組全11曲という中途半端な内容で「カシミール」がはいっていないことにガッカリしたものである。SBだがイコライジングがイマイチ。ドラムとベースを目立たせるために低音域を強めたせいか、曲によっては低音がズーンと響いて聞きづらい。

★『Earls Court』(Silver Rarities ‎ SIRA 60/61/62)
【CD1】
 01. Introduction
 02. Rock 'N' Roll
 03. Sick Again
 04. Over The Hills And Far Away
 05. In My Time Of Dying
 06. The Song Remains The Same
 07. Rain Song
 08. Kashmir
【CD2】
 01. No Quarter
 02. Tangerine
 03. Going To California
 04. That's The Way
 05. Bron-Yr-Aur Stomp
 06. Trampled Underfoot
 07. Moby Dick
【CD3】
 01. Moby Dick
 02. Dazed & Confused
 03. Stairway To Heaven
 04. Whole Lotta Love / Crunge
 05. Black Dog


 Silver Raritiesも90年代は高い評価を得ていたレーベルだった。基本SBで、初めて聴いたときはビックリしたアイテムだったが、音質が向上したアイテムが多数出回っている現在今聴いてみると、音揺れが目立ったり音質もこもり気味である。オーディエンスではあまり気にならなかったが、SB音源ではロバートの声が裏返る箇所が目立つ。「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」などをオーディエンスで補填しているが、編集は雑な印象を受ける。「カリフォルニア」は元マスターでも欠落しているようで、懐かしのCondor/Toastedの『Silver Coated Rails』でも「カリフォルニア」のイントロが始まった途端にブチッと切れてしまい、「ザッツ・ザ・ウェイ」がスタートする。

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★『Your Mother Wouldn't Like It!』(TDOLZ VOL.67)
【CD1】
 01.Rock And Roll
 02.Sick Again
 03.Over The Hills And Far Away
 04.In My Time Of Dying
 05.The Song Remains The Same
 06.The Rain Song
 07.Kashimir
【CD2】
 01.No Quarter
 02.Tangerine
 03.That's The Way
 04.Bron-Yr-Aur Stomp
 05.Trampled Underfoot
【CD3】
 01.Dazed And Confused
 02.Stairway To Heaven
 03.Whole Lotta Love
 4.Black Dog

90年代末、「ツェッペリンはとりあえずThe Diagrams Of Led Zeppelin を買っておけばOK」的な印象があったほど、TDOLZは良質なアイテムを多くリリースしていた。アールズコート4日は有名なオープニングのMCのフレーズがタイトルとなっている。Silver Rarities盤より音質は向上しているが、「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」だけでなく「モビー・ディック」もカットされていたのが残念。音がブレる箇所がSilver Rarities盤と同じなので、「同じマスターを使ったな」と当時は思ったものだ。


★『Fourthcoming』(Image Quality ‎– IQ 065/066/067/068)
【CD1】
 01. Rock And Roll
 02. Sick Again
 03. Over The Hills And Far Away
 04. In My Time Of Dying
 05. The Song Remains The Same
 06. The Rain Song
 07. Kashmir
【CD2】
 01. No Quarter
 02. Tangerine
 03. Going To California
 04. That's The Way
 05. Bron-Yr-Aur Stomp
 06. Trampled Underfoot
【CD3】
 01. Moby Dick
 02. Dazed And Confused (Includes Woodstock)
【CD4】
 01. Stairway To Heaven
 02. Whole Lotta Love (Incl. The Crunge)
 03. Black Dog

 アールズコート4日目のオーディエンスソースは3種類あるが、そのうち最長版のソース2を使っているのが『Fourthcoming』(Image Quality) である。「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」の欠落を補填する場合、多くはこのソース2を使っているようだ。残念ながら「ノー・クォーター」の音質が他よりも劣る。前述の『Absence』はソース1を使っており、ソース1の「カリフォルニア」には冒頭に笑い声のような声が入っている。『Fourthcoming』の空気感は、「昔のブート」っぽくて私は好きだ。今でも十分聴ける。


★『Odesseus 』(Celebration CDM-004LTD)
【CD1】
 01. Introduction
 02. Rock And Roll
 03. Sick Again
 04. Over The Hills And Far Away
 05. In My Time Of Dying
 06. The Song Remains The Same
 07. The Rain Song
 08. Kashmir
【CD2】
 01. No Quarter
 02. Tangerine
 03. That's The Way
 04. Going To California
 05. Bron-Yr-Aur-Stomp
【CD3】
 01. Trampled Underfoot
 02. Moby Dick
 03. Dazed And Confused Incl. Woodstock
【CD4】
 01. Stairway To Heaven
 02. Whole Lotta Love Incl. Crunge
 03. Black Dog

 「MASTAR RECORDING OF LED ZEPPELIN」というキャッチフレーズを掲げるCELEBRATIONはSB音源を中心にリリースしていたレーベル。5月24日のSBである『Odesseus』はスリップケース入りで限定ナンバー入りというそこそこ豪華な仕様でリリースされたが、トラックリストにはミスがある。上は表記されているトラックリストだが、CD2の03はロバートのMCと「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」のイントロで、04が「ザッツ・ザ・ウェイ」である。『Your Mother Wouldn't Like It!』には入ってなかった「モビー・ディック」が収録されており、音質も向上していた。

★『Evoluzione』(Empress Valley Supreme Disc EVSD-252/253/254/255)
【CD1】
 01. Introduction
 02. Rock And Roll
 03. Sick Again
 04. Over The Hills And Far Away
 05. In My Time Of Dying
 06. The Song Remains The Same
 07. The Rain Song
 08. Kashmir
【CD2】
 01. No Quarter
 02. Tangerine
 03. Going To California
 04. That's The Way
 05. Bron-Yr-Aur-Stomp
【CD3】
 01. Trampled Underfoot
 02. Moby Dick
 03. Dazed And Confused Incl. Woodstock
【CD4】
 01. Stairway To Heaven
 02. Whole Lotta Love Incl. Crunge
 03. Black Dog

 2000年代に入って驚愕のアイテムをリリースしてきたEmpress Valleyによるアールズ・コート4日目『Evoluzione』は流石に高音質である。ただ私がヤフオクで1500円で買ったアイテムは、CDプレイヤーのタイプによってはディスク(3枚すべて)が回転する際に耳障りな音がするし、途中で読めなくなる。パソコンのトレイタイプのフロントローディングやONKYO製のスロットローディングのコンポなど、ディスクを垂直に入れるタイプのプレイヤーでは必ずエラーになってしまう。一方でSONY製ラジカセタイプで上の蓋が開くトップローディングや引き出しのように出てくるフロントローディングなどディスクを水平に出し入れするタイプでは問題なく聞くことができるので、ディスクに反りがあるのだと思われる。裏ジャケのトラック・リストはCD2と3が逆になっている。まぁ値段が安いし、こんなものかな。

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★『Earls Court 1975 4th Night 』
【CD1】
 01. Introduction
 02. Rock And Roll
 03. Sick Again
 04. Over The Hills And Far Away
 05. In My Time Of Dying
 06. The Song Remains The Same
 07. The Rain Song
 08. Kashmir
【CD2】
 01. MC
 02. No Quarter
 03. Tangerine
 04. Going To California
 05. That's The Way
 06. Bron-Yr-Aur-Stomp
 07. Trampled Underfoot
【CD3】
 01. MC
 02. Moby Dick
 03. Dazed And Confused Incl. Woodstock
【CD4】
 01. MC
 02. Stairway To Heaven
 03. Whole Lotta Love Incl. Crunge
 04. Black Dog

 最近はWinstonをはじめJEMS、dadgadなど様々なリマスター達人が活躍しているが、このアイテムはdadgadのリマスターを使用したもの。
 元ソースはこれまでと同様ギターの音が目立ちすぎで全体的にバランスが悪いが、ヴォーカルの響きがよい感じだ。中でも「ノー・クォーター」はヴォーカルとピアノの響きが素晴らしく、これまで聴いてきた中ではこのLIGHTHOUSE盤が最強だと思う。曲間の歓声が少し不自然な印象を受けるし、Empress Va;lley盤よりも音圧が低いが、自分の中ではこれが決定版。
 メーカーインフォ https://www.giginjapan.com/led-zeppelin-earls-court-75-4th-night-new/ 


【映像】
 アールズコート4日目24日のSB音源は映像が元ソースで、一部はオフィシャル『LED ZEPPELIN DVD』に使われている。「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」が未収である。様々なアイテムがあるが、Empress Valleyの12枚組DVDセット『レッド・ツェッペリンの歴史』が、安価なうえに画質音質ともによいと思う。アコースティック・セットの部分がよい。
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コメント 2

稲田謙

はじめまして。
突然のコメント お許しください。

このサイトをたまたま拝見し、先日、自分もEmpress Valleyの12枚組DVDセット『レッド・ツェッペリンの歴史』を購入しました。

残念ながら、アールズコート4日目24日のディスク2の「ブラック・ドック」の途中で音飛びがありました。

同じような音飛びがあったかどうかだけでも教えていただけると幸いです。

お時間のある時で構わないので、返信ください。

よろしくお願いいたします。



by 稲田謙 (2022-03-29 09:06) 

zep

稲田さん、こんにちは。

私が持っているセットにも音飛びあります。
第1ヴァースの
Ah, ah, child, way you shake that thing
Gonna make you burn, gonna make you sting
の後のギターリフの直後です。

EV盤にはこの音飛びがあるようで、Youtubeに上がっている動画にも飛びがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=7Mb_jU-QPM0

しかしYoutubeにある別動画には音飛びはないので、
https://www.youtube.com/watch?v=ohq86HrMV48
編集のミスか、あるいは安価版なので云々?といった理由だと思います。
by zep (2022-04-03 10:50) 

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