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ピンク・ムーン / ニック・ドレイク [ニック・ドレイク]

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 PINK MOON / NICK DRAKE
  01. Place To Be
  02. Road
  03. Which Will
  04. Horn
  05. Things Behind The Sun
  06. Know
  07. Parasite
  08. Free Ride
  09. Harvest Breed
  10. From The Morning


 前作『ブライター・レイター』から2年、72年にリリースされた『ピンク・ムーン』はニック・ドレイク3枚目にして最後のアルバム。彼はこのアルバム制作の当時、鬱病だったということだが、優しさと寂しさが同居したようなヴォーカルとシンプルなギターが印象的で、彼が目の前で歌っているようだ。アルバム全体に陰鬱な雰囲気を感じる人も多いようだが、仄かな光に向かって静かに歩いていく「希望」めいたものを私は感じる。

 トータルでは30分にも満たないアルバムだが、収録されているのは11曲。すべての曲がシンプルな美しさを湛えた佳曲だが、なかでもピアノが少しだけ加わったタイトルナンバー、わずか2分ながらギターのピッキングが枯淡の音色で心に響く3曲目「Road」、ギターとヴォーカルのシンプルな組み合わせの妙が最もよく現れている「Things Behind The Sun」、不思議にハートウォーミングなラストの「From The Morning」の4曲は特に味わい深い。1999年に「Pink Moon」は「Milky Way」と題されたフォルクスワーゲンのCMに使われたが、彼の再評価のきっかけの一つともなった。



 このアルバムは、ロンドンのチェルシーにある有名なスタジオ、「サウンド・テクニック」で1971年10月にわずか2日間でレコーディングされたという。ニックのバイオ本『ニック・ドレイク~悲しみのバイオグラフィ』(邦訳はストレンジ・デイズより)には、同時期にサウンド・テクニックでレコーディング中だったリンダ・トンプソンの興味深い証言が掲載されている。またBBCラジオ2で2005年に放送された「Lost Boy: In Search Of Nick Drake」では、番組の38分54秒付近から、レコーディングに立ち会ったジョン・ボイド自身による『ピンク・ムーン』レコーディング時の証言を聴くことができる。ナビゲーターは、ニックのファンである俳優のブラッド・ピット。
【番組ホームページ】https://www.bbc.co.uk/radio2/r2music/documentaries/nickdrake/index.shtml
【番組アーカイヴ】https://archive.org/details/BbcRadio2-LostBoyInSearchOfNickDrake

ニック・ドレイクのオフィシャル・サイト Bryter Music http://www.brytermusic.com/






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