ELECTRIC WARRIOR / T.REX [T.レックス]
『電気の武者』T.REX
1. マンボ・サン
2. コズミック・ダンサー
3. ジープスター
4. モノリス
5. リーン・ウーマン・ブルーズ
6. ゲット・イット・オン
7. プラネット・クイーン
8. ガール
9. モティヴェイター
10. ライフ・イズ・ア・ガス
11. リップ・オフ
私がマーク・ボランに興味を持ったのは、30年近く前、ビートルズの本にリンゴ・スターとマークが一緒に写っている写真が掲載されていたのがきっかけでした。
四半世紀前、まだ私が中学生だったころはT.REXのレコードってのはすべて廃盤だったのです。で、『グレイテスト・ヒッツ』というLPの中古盤(確か東芝EMI製)を買って、すり切れるまで聴きました。その後「ゲット・イット・オン」をロバート・パーマーのパワー・ステーションがカヴァーしたり、あとなんかのCMに使われて80年代には結構リバイバルしました。
80年代末、T.レックス・ワックス・カンパニーの版権を得たマーク・オン・ワックス・レーベルの配給権をテイチクが獲得し、過去の名盤が次々とCD化されます。中には少々悪ノリとも言える企画盤もありましたが、買いまくったのは言うまでもありません。写真の『電気の武者』は缶入りCD。ただ缶にコーティングがしていないので、大いにサビてしまいました。その後マーク・オン・ワックスはマークの遺族とトラブルになり、版権はエドセルに移り、さらなるレア音源の発掘も行われたようです。
『電気の武者』というタイトルの割りには、ティラノザウルス・レックス時代のアコースティックで摩訶不思議な雰囲気を残している感じがします。アコースティックとエレクトリックが同居してて、奇妙なヴィブラートのかかったマーク・ボランのボーカル、聴いてると変な高揚感を感じるんですよね。それに華やかさを添えるトニー・ヴィスコンティのストリングスと、なんか妙にマッチしている元タートルズのフロ&エディによるコーラス・ワークもイイ感じ。
マーク・ボランとかT.REXというと、きらびやかなグラム・ロックのスターというイメージがありますが、このアルバムに関しては「コズミック・ダンサー」とか「モノリス」とか、何となくもの悲しさ、切なさを感じます。それは私たちがマーク・ボランのその後を知っているからなのでしょうね。
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