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THE TIN MAN WAS A DREAMER / NICKY HOPKINS [名プレイヤーのソロ・アルバム]

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『夢見る人』ニッキー・ホプキンス
  1.サンダウン・イン・メキシコ
  2.ウェイティング・フォー・ザ・バンド
  3.エドワード
  4.ドリー
  5.スピード・オン
  6.夢見る人
  7.バナナ・アンナ
  8.弁護士の嘆き
  9.シャウト・イット・アウト
  10.ピッグズ・ブギ

 中学~高校生の頃、レコード購入時に一つの指標だったのがこのニッキー・ホプキンスの参加。彼が参加したレコードは、間違いなく「アタリ」の作品でした。僕が最初に彼の名前を意識したのは、ビートルズの「レヴォリューション」とストーンズの「悪魔を憐れむ歌」でピアノを弾いている人が同じ人で、「ニッキー・ホプキンス」という名前だということを発見した時、確か中学一年生だったと思います。その後、ストーンズの「シーズ・ア・レインボー」やジョン・レノンの「ジェラス・ガイ」もこの人だと知ってとても驚きました。
 この『夢見る人』は、73年に発表したソロ・アルバムで、ソロ作中では最高傑作といっていいでしょう。「ピアノ」にこだわる彼のプレイが十分に堪能できる作品です。ゲスト参加のジョージ・ハリスンも(George O'Haraという変名でクレジットされている)、素晴らしい演奏を繰り広げています。1曲目のリリカルなインストから、もうすぐ明るい希望が到来するかのような「ウェイティング・フォー・ザ・バンド」、ジョージ・ハリスンが素晴らしいスライド・ギターを披露する「エドワード」、そしてイギリス的な暗さ漂う「ドリー」までの流れは最高。ピアノだけでなく彼の味わい深いヴォーカルも印象深いのが、タイトル・ナンバー「夢見る人」と、「弁護士の嘆き」。両曲でのオーケストラレーションはしっとりとした感じで、控えめでとてもいい感じです。元ストーンズのミック・テイラー、クラウス・ヴアマン(ビートルズの『リヴォルバー』のジャケット・デザイナー)、レイ・クーパー(ロニー・レイン支援コンサートでパーカッション叩いていた人)も好演です。アメリカ的ダイナミックさを感じさせる「シャウト・イット・アウト」など、彼の音楽的幅の広さを感じさせます。締めの軽快なブギ・ウギ調ピアノも最高!サポート・メンバー全員、ニッキーをもり立てることに徹しながらもさりげなく自己主張していて、リラックスした雰囲気も素晴らしい。
 ニッキー・ホプキンスは残念ながら94年に50歳の若さで亡くなっています。僕が彼の死を知ったのは、『レコード・コレクターズ』誌のストーンズ特集(1995年3月号)の記事でした。随分と驚き、また残念に思ったことでした。テレビドラマ『逃亡者』(江口洋介主演)の音楽担当がニッキー・ホプキンスだったということを知り、全く見ていなかった僕は、これまたずいぶんと驚いたものでした。
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