I WANT TO SEE THE BRIGHT LIGHTS TONIGHT / RICHARD AND LINDA THOMPSON [リチャード・トンプソン]
『アイ・ウォント・トゥ・シー・ザ・ブライト・ライツ・トゥナイト』
リチャード&リンダ・トンプソン
1.ホエン・アイ・ゲット・トゥ・ザ・ボーダー
2.カルヴァリー・クロス
3.ウィズレッド・アンド・ダイド
4.アイ・ウォント・トゥ・シー・ザ・ブライト・ライツ・トゥナイト
5.ダウン・ホエア・ザ・ドランカーズ・ロール
6.ウィ・シング・ハレルヤ
7.ハズ・ヒー・ガット・ア・フレンド・フォー・ミー
8.リトル・ベガー・ガール
9.エンド・オブ・ザ・レインボウ
10.グレート・ヴァレリオ
11.アイ・ウォント・トゥ・シー・ザ・ブライト・ライツ・トゥナイト(ライヴ)
12.トゥゲザー・アゲイン(ライヴ)
13.カルヴァリー・クロス(ライヴ)
『ヘンリー・ザ。ヒューマン・フライ』のあと、妻のリンダとともに夫婦名義で発表した一連の作品の一枚目(74年)。素朴なリンダの歌と枯淡の味わいがあるリチャードのギター&ヴォーカルが組合わさった、英国ロックを代表する傑作。フェアポート時代のような「火花散るスリリングさ」っていう感じのギターではないですが、リラックスしたいい感じのギターです。
kim-igorさんからもらったニック・ホーンビィの『ソングブック』(新潮文庫)には、2曲目の「キャルバリー・クロス」が取り上げられています。曰く「リチャード・トンプソンの〈キャルバリー・クロス〉から感じられるのは、ウィリアム・ブレイクやブロンテ姉妹の書いた古のイングランドだ」(ニックは、77年に見た二人のライブについて「何から何まで暗いライブだった」と書いています)。
ところがタイトル・ナンバーに関して言えば、イギリスっぽくない。コーラスワークやメロディーなんで、アレンジ次第ではキャンディ・ポップなナンバーになりそう。こういった曲をもう1曲くらいアルバムには入れて欲しかったなぁ。「ロックン・ロールのすべてを消化した」(ホーンビィ)リチャードの才能の凄さを認識させる1枚。
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