ERA / IN CAMERA [4AD]
ERA / IN CAMERA (DAD 3508 CD)
【CD1】
01. Die Laughing
02. Final Achievement
03. Fragments Of Fear
04. The Attic
05. The Conversation
06. Legion
07. The Fatal Day
08. Co-Ordinates
09. Apocalypse
【CD2】
01. Scars
02.Apocalypse
03. Colour In The Home
04. The Conversation
05. Deflowered
06. On The Retina
07. Legion
08. Fragments Of Fear
09. The Attic
10. Co-Ordinates
11. The Fatal Day
1978年にロンドンで結成されたイン・カメラは、1980年に両A面の7インチ・シングル「Final Achievement / Die Laughing」(AD8)で4ADからデビューした。メンバーはデヴィッド・スタイナー(Vo/Key)、アンドリュー・グレイ(G)、ピート・ムーア(B)、ジェフ・ウィルモット(Dr)の4人。デビュー・シングルの「Die Laughing」は、大鷹俊一氏が監修したコンピレーション『暗闇の舞踏会』にも収録されており、このことからもわかるように、イン・カメラは、レマ・レマやマスなどと同様に初期4ADの雰囲気~80年代初期のポスト・パンク色が強いバンドである。エッジの効いた鋭いギターと、地を這うような重々しいベース、そしていささか神経症的なヴォーカルは、ジョイ・ディヴィジョン直系のスタイル。彼らはバウハウスのオープニング・アクトをつとめて注目されるようになり、80年にはジョン・ピール・セッションにも出演したものの(CD1の7~9の3曲は、このときの音源)、翌81年に解散した。結局彼らが活動中に残した作品は、前述の両A面7インチに加えて、80年にリリースした「IV Songs」 (BAD19)、解散後の82年にリリースされたジョン・ピール音源の「Fin」 (BAD205)という2枚の12インチをあわせた計3枚のシングルである。
この『Era』は、イン・カメラの音源を集めた2枚組コンピレーションで、2015年にリリースされた当初、マニアの間では結構話題となった2枚組である。CD1はオフィシャルにリリースされたすべてのシングル音源を集めたもので、01・02がデビューシングル、03~06が「IV Songs」、残りの3曲が「Fin」に収録されていた曲。そしてCD2は、デモ・ヴァージョン(01・02)やライヴ・テイク(03~06)、リハーサル(07~11)などのレア音源集であり、この2枚組セットで、伝説のバンドと言ってもいい彼らの全貌を知ることができる。CD2に収録されている曲を聴いていると、重苦しく閉塞感漂う当時のロンドンの空気感が伝わってくるようだ。
1992年に『13 (Lucky For Some)』というタイトルのコンピレーションもリリースされているが、『13』には、『Era』のCD1全曲のほか、「Pins And Wax」「On The Retina」「Colour In The Home 」「Deflowered 」の4曲が「1991Remix」として収録されている。私は『13』を持ってないので確認できないが、「Pins And Wax」は『Era』未収録、その他3曲も『Era』収録の音源(ライヴ・テイク)とは異なる音源ではないかと想像している。
イン・カメラ解散後、アンドリュー・グレイは元レマ・レマ~マスのマイケル・アレン、マーク・コックスとともにウルフギャング・プレスを結成した。
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