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THE 1980 FLOOR SHOW / DAVID BOWIE [デヴィッド・ボウイ]

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 「The 1980 Floor Show」は、1973年11月16日に米NBCで放送されたボウイの特番で、NBCの音楽番組『The Midnight Special』の一つとして制作された。奇妙な番組タイトルは、ボウイの曲「1984」の言葉遊び(nineteen eighty four→nineteen eighty floor)である。放送一カ月前の10月18日から20日にかけて、ロンドンのマーキー・クラブで収録された。同年7月にザ・スパイダース・フロム・マーズの解散宣言を行っているが、この時のバックは、ギターがミック・ロンソンで、ベースはトレヴァー・ボルダー。ドラムはウッディ・ウッドマンジーではないものの、名手エンズレー・ダンバーなのでむしろこっちの方が興味深い。『ジギー・スターダスト:ザ・モーション・ピクチャー』にも出演していたマイク・ガーソンがキーボード。ボウイ以外の出演者は以下の通り。

 ・マリアンヌ・フェイスフル
 ・トロッグス
 ・カルメン
 ・アマンダ・レア
 
 マリアンヌ・フェイスフルの声は、60年代の可憐さが失われてハスキーになっているが、アンニュイな美しいルックスと相まってイイ感じだ。トロッグスは、「恋はワイルド・シング」(映画『メジャーリーグ』でチャーリー・シーンが登場するときに流れた曲)のカバーで全米1位となったことがあるイギリスのバンド。この番組でも同曲を演奏している。カルメンは「フラメンコ・ロック」と言われたスパニュッシュな英米混成バンドで、ベースのジョン・グラスコックは後にジェスロ・タルのメンバーとなった。MC担当のアマンダ・レアは、ロキシー・ミュージックの2枚目『フォー・ユア・プレジャー』(73年)のジャケットのカッコいい女性。一時は「アマンダは男性だ」という噂があったようで、『レコード・コレクターズ』93年4月号のロキシー特集では、『フォー・ユア・プレジャー』のジャケットについて「女装したアマンダ・レア」という記述がある。サルヴァドール・ダリの愛人だったこともあるらしい。

 本番・リハーサルともに高音質のCDがあるが、音が悪くても映像の方がずっと楽しめる。私が持っている映像版DVDは、HELDENの1枚モノ『THE 1980 FLOOR SHOW』(DEN -122)と、ヤフオクで360円だったチープなDVD-R2枚組。チープながら2枚組の方はリハ映像が長く収録されており、また「THE DICK CAVETT SHOW 1974」なども収録されているので、2枚組の方が楽しめる。HELDENの1枚モノはリハ60分+本番50分で計110分、2枚モノは2枚あわせて383分の収録。『beatleg』No.153(2013年4月号)によれば、2006年に10時間以上のビデオがオークションに出品されたということで、そのすべてを収録したDVDの5枚組や6枚組がある。
・DVD5枚組の内容
https://www.discogs.com/David-Bowie-Rehearsals-For-The-1980-Floor-Show/release/2851922
・DVD6枚組の内容
 https://www.discogs.com/David-Bowie-The-1980-Floor-Show-Uncut-Version/release/8043209

 6枚組の方がコンプリートか.....というとそうでもなくて、「The 1980 Floor Show」以外のプログラムが収録されていたりしているので基本的にはあまり変わらないように思われる。

Sorrow

アマンダ・レアとの絡みが楽しめる。最後にくっついている二人の会話「Who are you?」は放送されておらず、リハーサル映像をつなげている。

I Got You Babe

「1980 Floor Show」のラストを飾るデュエット(本番ではなくリハーサル映像)。マリアンヌ・フェイスフルは幼い頃修道院で生活していたという。

Everything`s Alright

ロックの殿堂入りしたドラマー、エインズレー・ダンバーのプレイ




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