B-MOVIE / B-ムーヴィー [ネオ・サイケ系]
「B級映画」という自虐的なバンド名を持つB-ムーヴィーはマンスフィールド出身の4人組で、マンスフィールドと同じくイースト・ミッドランズのリンカーンにあったインディ・レーベル、DEAD GODからシングル「Take Three EP」(1980年)でデビューした。同年には「Nowhere Girl」(「Remembrance Days」とのカップリング)もDEAD GODからリリースしている。その後デッカ・レコード傘下のレーベルDREAMから「Marilyn Dreams」(81年)、「Remembrance Day」(ニュー・ヴァージョン・81年)、SOME BIZZAREから「Nowhere Girl」(ニュー・ヴァージョン:82年)をリリースした。
初期ははなかなかにパンキッシュだが、「Remembrance Day」あたりからは、叙情的なメロディーと、哀愁あるキーボード&泣きの旋律を奏でるギターの絡みが魅力のバンドとなっていく。なかでも「Remembrance Day」と「Nowhere Girl 」は、センチメンタル・ドラマティック・メロディアスと3拍子揃った「エレポップ寄りネオサイケ」の名曲である。「オリジナルRemembrance Dayの12インチ・ヴァージョン」の前奏&エンディングや、「82年版Nowhere Girl12のインチ・ヴァージョン」の前奏で聴くことができる「泣き」が入った演奏にはなぜかグッとくるのである。特に「82年版Nowhere Girlの12インチ・ヴァージョン」の前奏は素晴らしく、哀愁あるフレーズを弾きまくるピアノは何度聴いてもシビれる。この「82年版Nowhere Girlの12インチ・ヴァージョン」(6分31秒)を聴くこととができるのは、ミニアルバム『Nightmares In Wax』だけだと思うが、Discogsによればブートレッグらしい。。デジパックで、写真カードが付属するなど結構凝った作りなのだが、よく聴くと確かにスクラッチ・ノイズが聴こえる。このCD、ブートにもかかわらずDiscogsのマーケットプレイスに掲載されているという不思議。
DEAD GOD時代の音源はコンピレーションに収録された曲も含めて、チェリー・レッドがリリースした『Remembrance Days - The Dead God Years』(CDMRED137)に収録されている。「Remembrance Day」は、なんと「PWLリミックス」が2ヴァージョン収録されている。活動を停止していたDEAD GODだが、活動再開に向けて準備中だという。
http://deadgoodrecords.co.uk/
https://www.facebook.com/DeadGoodRecords/
その後メジャーのSIREと契約し、当時売れっ子だったジェリービーンのプロデュースでシングルをリリースという大出世をするも、85年にリリースした『Forever Running』で失速してしまい、これがファーストにしてラスト・アルバムとなってしまった。このアルバムでは「Remembrance Day」と「Nowhere Girl」が新たに再々録ヴァージョンで収録されたが、ケバケバしくてあまりカッコよくない。アルバム自体も可もなく不可もない作品で、インディーからメジャーへ移籍して失敗した例の典型となってしまった。2000年代に再結成し、2013年と16年にアルバムをリリースしている。
B-Movie Nowhere Girl - 1982 (HD extended ver.)
Nowhere girl - B Movie (1982)
B MOVIE - NOWHERE GIRL (ALBUM VERSION)
B-Movie - Remembrance Day (Best Version)
B-Movie - Nowhere Girl - Madrid - 09/03/2019 (HD)
B-Movie - Remembrance Day - Madrid - 09/03/2019 (HD)
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