TANX / T.REX [T.レックス]
『タンクス』T.レックス (20CP2)
1.テネマント・レディ
2.ラピッズ
3.ミスター・ミスター
4.ブロークン・ハート
5.ショック・ロック
6.カントリー・ハニー
7.エレクトリック・スリム
8.マッド・ダーナ
9.ボーン・トゥ・ブギー
10.ライフ・イズ・ストレンジ
11.ザ・ストリート・アンド・ベイブ・シャドウ
12.ハイウェイ・ニーズ
13.レフト・ハンド・ニーズ
『スライダー』に続く4枚目(73年)。私はこの作品が一番好きかな。短い曲が多いので少し散漫な印象を受けるかもしれないけど、解説の萩原健太氏が「熟し切った果実が、腐りかける一歩手前、今にも枝からポロリと落ちそうになっているかのような、妖しくジューシィな匂いが全編にただよっている」って書いていますが、言い得て妙。ボラン・ブギー炸裂のロックンロールから一転曲調が変わる1、フロ&エディのエキセントリックなファルセット・コーラスが際だつ2,イイ意味で肩の力が抜けたかのような好ナンバー3,切ない4、さらに一転してハードなリフが炸裂する5&6など名曲が続きます。タイトルイカしている9は、無敵のボラン・ブギー。リンゴ・スター撮影の映画のタイトルにもなりました。13は、このアルバムでは異色?の5分を越える大作。ヴィスコンティのストリングスにフロ&エディの狂気のコーラスがからみ、徐々に盛り上がる甘美な曲ですが、ゴスペルの雰囲気さえ持った不思議な曲。メロディ・メイカーとしてのボランの才能が再認識できる作品ではないでしょうか?
私がボランを知ったのはビートルズからみで、小学生の頃買った『ザ・ビートルズ:AN ILLUSTRATED RECORD』(ロイ・カー&トニー・タイラー著・吉村透訳:インターナショナル・タイムズ) という本にリンゴとマークが並んだ写真が掲載してあったのが最初です。少年マガジンだがジャンプだかに、福田一郎氏の推薦文つきで広告が出ていて、通販で 3000円くらい、2回の分割払いで買ったと記憶しています(奥付は1975年10月31日の発行)。
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