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THE DREAM ACADEMY [ドリーム・アカデミー]

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『ドリーム・アカデミー』
1. ライフ・イン・ア・ノーザン・タウン
2. エッジ・オブ・フォーエヴァー
3. (ジョニー)ニュー・ライト
4. プレイス・オン・ザ・ラン
5. ディス・ワールド
6. バウンド・トゥ・ビー
7. ムーヴィング・オン
8. ラヴ・パレード
9. ザ・パーティ
10.ワン・ドリーム


 北国の田舎町の日常的な楽しさと寂しさを歌った「ライフ・イン・ザ・ノーザン・タウン」は、真夏に聴いても寒い英国の冬景色が目に浮かぶような名曲です。全米でも7位まであがるヒットとなり(1986年)、97年にはイギリスの3人組ダリオGが♪ヘイ、マン、マン、マン、マ~のコーラス部分をサンプリングした「サンシャイム」という曲で、全英No.1を獲得しました。

 「ライフ・イン・ア・ノーザン・タウン」は確かに素晴らしい名曲ですが、この曲だけでしか語られないのでは、あまりに惜しいバンド。私はブルー・ナイルやイッツ・イマテリアル、そして同系統のプリファブ・スプラウトと並んでフェイヴァリットなバンドです。
 女性メンバーのケイト・セント・ジョンが演奏するオーボエやアコーディオンといったアコースティックな楽器が全面に出ていることから(そしてブランコ・イ・ネグロというレーベルのイメージ)、アコースティックな印象が強い作品ですが、牧歌的一辺倒というわけでなくモダンな香りがするのもこのバンドの魅力です。「ムーヴィン・オン」やアメリカでシングルカットされた「ラヴ・パレード」(全米38位)みたいなちょっと切ない都会派モダン・アコースティック的な曲もまた素晴らしいできばえ。箱庭的矮小感を感じさせない、スケールの大きなアレンジも絶品です。時々無性に聴きたくなる大名盤。プロデューサーには、ピインク・フロイドのデイヴ・ギルモアも名を連ねています。
ドリーム・アカデミーはイギリス出身のユニットで、「ライフ・イン・ザ・ノーザン・タウン」も先にイギリスでヒットしました(85年に15位)。メンバーはニック・レアード=クルーズ(Guitar, Vocal)、ケイト・セント・ジョン(Oboe, Saxophon, Acordion, Vocal)、 ギルバード・ゲイブリエル(Keyboard, Bass, Vocal)の3人(ニックとギルバートは、ドリーム・アカデミーの前にThe Actというバンドを結成していたとのこと)。その後87年に『リメンブランス・デイズ』、90年に『ディファレント・カインド・オヴ・ウェザー』を発表し解散、3人はいずれもソロで活動しました。ケイトはソロアルバムをリリースする一方、ブラーのアルバムに参加したり、ロジャー・イーノとの共同名義でのアルバムも発表しています。ギルバートもカラーズ・オヴ・ラヴというグループを結成しましたが、リーダー格のニックはピンク・フロイドのアルバム『対』に参加後、自らのユニットトラッシュモンクでシーンへの復帰を果たしました。99年には日本独自企画で『サムホエア・イン・ザ・サン~ベスト・オブ・ドリーム・アカデミー』がリリースされました。



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