THE HEAD ON THE DOOR / THE CURE [ザ・キュアー]
The Head on the Door / The Cure
01. In Between Days
02. Kyoto Song
03. The Blood
04. Six Different Ways
05. Push
06. The Baby Screams
07. Close to Me
08. A Night Like This
09. Screw
10. Sinking
ロバート・スミス率いるザ・キュアーのデビューは1979年。なんと40年のキャリアである。そのため最高傑作(あるいは代表作)を選ぶのは極めて難しい。彼らを80年代UKニューウェーヴのバンドとしてとらえるなら、ダーク・サイケの『ポルノグラフィー』(82年)だろうが、僕は『ザ・ヘッド・オン・ザ・ドアー』(85年)と『ディスインテグレーション』(89年)の2枚が愛聴盤だ。
『ヘッド・オン・ザ・ドアー』はキュアーにとって6枚目のアルバムで、初めて買ったキュアーのアルバム。大学に入った年にリリースされた作品で、FMラジオで聞いた1曲目「イン・ビトウィーン・デイズ」がカッコよくて、ワクワクしながら針を落としたことをよく覚えている。前作『ザ・トップ』収録の屈折ポップ「キャタピラー」も好きだけど、直球ストレートなポップ・チューン「イン・ビトウィーン・デイズ」も大好きな曲。「イン・ビトウィーン・デイス」は、「In Between Days」、「Inbetween Days」、「In-Between Days」の3つの表記がある。
In Between Days
琴の音を模したシンセがオリエンタルなムードを醸し出す2曲目「Kyoto Song」、続く
「The Blood」は打って変わってスパニッシュなフラメンコ・スタイルと最初の3曲から引き付けられる。第2弾シングルとなった「Close to Me」もいいが、アナログではA面最後の曲だった「Push」が隠れた名曲。キラキラしたギターが印象的なギター・ポップ・チューンで、僕が「ギター・ポップ」を初めて意識したのはこの曲だった。シンプル・マインズとは違い、アメリカでヒットしてメジャーになっても自分たちの立ち位置を見失わなかったキュアーの面目躍如ともいえる傑作がこのアルバム。2006年には2枚組のデラックス・エディションがリリースされた。
THE CURE - Push "Live In Orange"
2006 Deluxe Edition bonus disc
01. In Between Days (RS Instrumental Home Demo 12/84)
02. Inwood (RS Instrumental Home Demo 12/84)
03. Push (RS Instrumental Home Demo 12/84)
04. Innsbruck (RS Instrumental Home Demo 12/84)
05. Stop Dead (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
06. Mansolidgone (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
07. Screw (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
08. Lime Time (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
09. Kyoto Song (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
10. A Few Hours After This ... (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
11. Six Different Ways (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
12. A Man Inside My Mouth (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
13. A Night Like This (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
14. The Exploding Boy (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
15. lose to Me (Fitz/F2 Studios Demo 2/85)
16. The Baby Screams (Live Bootleg Bercy Paris 12/85)
17. The Blood (Live Bootleg Bercy Paris 12/85)
18. Sinking (Live Bootleg Bercy Paris 12/85)
「Close To Me」のシングル・ヴァージョンはドアがきしむ音のSEが曲の前にあり、さらに印象的なブラス・セクションがはいっている。このシングル・ヴァージョンは、ベスト盤『スタンディング・アット・ザ・シー』や『グレイテスト・ヒッツ』で聴くことができるが、音は『グレイテスト・ヒッツ』の方がはるかによくて、ドアがきしむ音がはっきり聞こえる。オフィシャルPVは、このシングル・ヴァージョンに基づいて制作されており、監督はキュアーのPVをずっと担当しているティモシー・ポープ(オルタード・イメージズ「ハッピー・バースデイ」、ドリーム・アカデミー「ライフ・イン・ア・ノーザン・タウン」、スタイル・カウンシル「ロング・ホット・サマー」、トーク・トーク「イッツ・マイ・ライフ」、サイケデリック・ファーズ「幻を追いかけて」など80年代UKニューウェーヴの名作PVを数多く手がけた)。1990年に編集盤『Mixed Up』がリリースされた際には、リミックス・ヴァージョンのための続編PVが制作された(監督は同じくティム・ポープ)。
Close To Me
Close To Me (1990 Version)
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