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White Room / The KLF ビル・ドラモンド [リヴァプールのアーティスト]

 たまたま立ち寄った書店で『レコード・コレクターズ』の12月号をちょっとめくってみたら、特集は「ロック史に残る1991年をふり返る」。レイン・トゥリー・クロウにプライマル・スクリーム『スクリーマデリカ』、ディス・モータル・コイルの3枚目、ニルヴァーナ『ネヴァーマインド』、ピクシーズ『世界を騙せ』、マシュー・スウィート『ガールフレンド』など、1991年はけっこうな名盤がリリースされた年だった。

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 なかでも強いインパクトがあったアルバムが、ビル・ドラモンドとジミー・コーティ(元ブリリアント)によるKLFの『ホワイト・ルーム』だった。ビル・ドラモンドは、伝説のバンド、ビッグ・イン・ジャパンやZooレコードなど、リヴァプールの音楽シーンでは有名人物の一人である。クリエイションからリリースされたビル・ドラモンドのソロ名義のアルバム『ザ・マン』(1986年)はアコースティックな作品であったし、これまでの活動を考えれば、ジュリアン・コープ的なサウンドかなぁ....と思ったらこれが予想を大きくくつがえすサウンド。ラップにロック、レゲエ、ハウスのカッコいい部分だけをミクスチャーしたサウンドは、サンプリングされた歓声ともあいまってレイヴを彷彿とさせる。そして楽曲のクオリティは高く、ソウル・II・ソウルの『Club Classics: Vol. 1』(1989)と並ぶ英国産テクノ・ハウス系ダンス・ミュージックの傑作である。

The KLF - What Time Is Love? (Live at Trancentral) (Official Video)

The KLF - 3AM Eternal (Live at the S.S.L.) (Official Video)

 KLFは奇行でも知られる。
「 KLF、3万4592人分の遺灰が使われたというレンガでピラミッドを建てる計画を発表」https://nme-jp.com/news/64236/

記事中にある「1992年のブリット・アウォーズのアフターパーティーでダミーのマシンガンを発砲」するパフォーマンスと、 「1994年には100万ポンドを燃やし」たパフォーマンスはYoutubeでその様子を見ることができる。

1992年のブリット・アウォーズにおけるアフターパーティでのパフォーマンス

100万ポンドを燃やすKLF


 100万ポンドを燃やしてから23年後の2017年8月23日の午前0時23秒から、ビル・ドラモンドとジミー・コーティは「Welcome to the Dark Ages」という3日間にわたるイベントを開催した。NMEのニュースにあった「ザ・ピープルズ・ピラミッド」建設の計画は、このイベント中に発表されたものである。このイベントのドキュメンタリーを見ると、リヴァプールではKLFの人気はいまだに高いようだ。

The Justified Ancients of Mu Mu present 'Welcome To The Dark Ages' in Liverpool




THE WHITE ROOM

THE WHITE ROOM

  • アーティスト: THE KLF
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1991/07/19
  • メディア: CD



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