From Brussels with Love ~ブリュッセルより愛をこめて [クレプスキュール]
ポストパンクの名コンピレーションというと、すぐに頭に浮かぶのがチェリー・レッドの『ピローズ&プレイヤーズ』とクレプスキュールの『ブリュッセルより愛をこめて』の2つ。1980年にリリースされた『ブリュッセルより愛をこめて』の40周年記念盤が昨年リリースされた。2枚組でブックレットにLPサイズのボックス仕様という豪華な作りである。
『ブリュッセルから愛をこめて』は様々なヴァージョンがあり、すべてを網羅するのは難しい。おおまかにまとめると「最初はカセットでリリースされて、その後LPは2枚組、CDにはジャケットが違う白盤と黒盤がある」という感じだが、Discogsの一覧を見ると、やはり一筋縄ではいかない。
https://www.discogs.com/ja/master/32946-Various-From-Brussels-With-Love
新星堂から発売された日本盤LPは番号がTWI-008になっていて(オリジナルはTWI-007)、収録曲も違っている。 CDは白盤が16曲、黒盤は19曲。収録曲が多い黒盤の方がいいかというと、白盤にはいっていて黒盤にはいってない曲もある。私が持っている白盤(TWI-007-2:MADE IN AUSTRIA)は15曲しかクレジットされていないが、16曲収録されている。ラストのジョン・フォックス「A Jingle #5」のクレジットがない(iTunesに読ませると、「Music d'Ameublement 2 [Not credited]」として出てくる)。また1曲目のジョン・フォックスの曲のタイトルが「Musique D'Ameublement」になっているが、これはオリジナルと同じ「A Jingle #1」である。iTunesに読ませると、曲名が違うために別の曲として認識されるが、まったく同一の曲だ。
今回の40周年記念CD2枚組がこれまでの収録曲をすべて収録した決定版かというと、収録されていない曲もいくつかある。ディスク1は基本的に黒盤がベースになっているので、黒盤に収録されていない曲は収録されていない。ただオリジナル黒盤は19曲、40周年記念盤のディスク1は21曲なので、40周年記念盤にしかはいっていない曲が2曲ある。一つはジョン・フォックスの「A Jingle #2」で、17秒という短いまさにジングル。そしてもう一つは昨年12年ぶりのアルバムをリリースしたア・サーテイン・レイシオの「Felch (Live In NYC)」。ファクトリー・レコードの番号FAC1~4のうち、1/3/4はポスターで2はサンプラー・レコードなので、ファクトリーがリリースした最初のアーティストは、FAC5の番号を持つ「All Night Party」をリリースした、ア・サーテイン・レイシオであった[http://www.factoryrecords.net/catalogue/fac1-50.htm]。黒盤のラストはジョン・フォックスの「A Jingle #2」となっているが、これは白盤ラストの「A Jingle #5」と同一である。
白盤にあって黒盤になかった曲は、今回の40周年記念盤には収録されていないので、Dream Makers「Helen's Song」、元アソシエイツのアラン・ランキン「Can You Believe Everything I See?」、Gabrielle Lazure「A Children's Tale」の3曲がオミットされている。Dream Makersの「Helen's Song」だが、女性ヴォーカルはヴァージニア・アシュトレイで、プロデュースはウィム・メルテン、ヴァイオリンでタキシード・ムーンのブレイン・レイニンガー、また語りでフランスのデザイナー、ジャン・ポール・グード(グレイス・ジョーンズの元夫)がクレジットされているという結構豪華なメンツによる曲なので、未収録がおしいところ。
もう1曲、収録されなかったのが惜しい曲として、ペイル・ファウンテンズの「We Have All the Time in the World」がある。これはアナログLPには収録されていたが、CDになってカットされた曲で、彼らがヴァージンの前にシングルをリリースしていたOperation Twilight(クレプスキュール系列のレーベル[http://home.kpn.nl/frankbri/hello.htm])に残した曲だと思われる。ヴァイオリンでブレイン・レイニンガーがクレジットされているこの曲(ルイ・アームストロングも歌っている)、1998年に『Longshot for Your Love』が出るまではなかなかレアだった。
『ブリュッセルから愛をこめて』は様々なヴァージョンがあり、すべてを網羅するのは難しい。おおまかにまとめると「最初はカセットでリリースされて、その後LPは2枚組、CDにはジャケットが違う白盤と黒盤がある」という感じだが、Discogsの一覧を見ると、やはり一筋縄ではいかない。
https://www.discogs.com/ja/master/32946-Various-From-Brussels-With-Love
新星堂から発売された日本盤LPは番号がTWI-008になっていて(オリジナルはTWI-007)、収録曲も違っている。 CDは白盤が16曲、黒盤は19曲。収録曲が多い黒盤の方がいいかというと、白盤にはいっていて黒盤にはいってない曲もある。私が持っている白盤(TWI-007-2:MADE IN AUSTRIA)は15曲しかクレジットされていないが、16曲収録されている。ラストのジョン・フォックス「A Jingle #5」のクレジットがない(iTunesに読ませると、「Music d'Ameublement 2 [Not credited]」として出てくる)。また1曲目のジョン・フォックスの曲のタイトルが「Musique D'Ameublement」になっているが、これはオリジナルと同じ「A Jingle #1」である。iTunesに読ませると、曲名が違うために別の曲として認識されるが、まったく同一の曲だ。
今回の40周年記念CD2枚組がこれまでの収録曲をすべて収録した決定版かというと、収録されていない曲もいくつかある。ディスク1は基本的に黒盤がベースになっているので、黒盤に収録されていない曲は収録されていない。ただオリジナル黒盤は19曲、40周年記念盤のディスク1は21曲なので、40周年記念盤にしかはいっていない曲が2曲ある。一つはジョン・フォックスの「A Jingle #2」で、17秒という短いまさにジングル。そしてもう一つは昨年12年ぶりのアルバムをリリースしたア・サーテイン・レイシオの「Felch (Live In NYC)」。ファクトリー・レコードの番号FAC1~4のうち、1/3/4はポスターで2はサンプラー・レコードなので、ファクトリーがリリースした最初のアーティストは、FAC5の番号を持つ「All Night Party」をリリースした、ア・サーテイン・レイシオであった[http://www.factoryrecords.net/catalogue/fac1-50.htm]。黒盤のラストはジョン・フォックスの「A Jingle #2」となっているが、これは白盤ラストの「A Jingle #5」と同一である。
A CERTAIN RATIO - Felch
白盤にあって黒盤になかった曲は、今回の40周年記念盤には収録されていないので、Dream Makers「Helen's Song」、元アソシエイツのアラン・ランキン「Can You Believe Everything I See?」、Gabrielle Lazure「A Children's Tale」の3曲がオミットされている。Dream Makersの「Helen's Song」だが、女性ヴォーカルはヴァージニア・アシュトレイで、プロデュースはウィム・メルテン、ヴァイオリンでタキシード・ムーンのブレイン・レイニンガー、また語りでフランスのデザイナー、ジャン・ポール・グード(グレイス・ジョーンズの元夫)がクレジットされているという結構豪華なメンツによる曲なので、未収録がおしいところ。
Dream Makers Helen's Song
もう1曲、収録されなかったのが惜しい曲として、ペイル・ファウンテンズの「We Have All the Time in the World」がある。これはアナログLPには収録されていたが、CDになってカットされた曲で、彼らがヴァージンの前にシングルをリリースしていたOperation Twilight(クレプスキュール系列のレーベル[http://home.kpn.nl/frankbri/hello.htm])に残した曲だと思われる。ヴァイオリンでブレイン・レイニンガーがクレジットされているこの曲(ルイ・アームストロングも歌っている)、1998年に『Longshot for Your Love』が出るまではなかなかレアだった。
We Have All the Time in the World / The Pale Fountains
ブリュッセルより愛をこめて / FROM BRUSSELS WITH LOVE
- 出版社/メーカー: LTM
- 発売日: 2020/09/09
- メディア: CD
From Brussels With Love / Various [Analog]
- アーティスト: Various Artists
- 出版社/メーカー: Crepuscule
- 発売日: 2020/10/30
- メディア: LP Record
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