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LIVE ON BLUEBERRY HILL / LED ZEPPELIN [レッド・ツェッペリン]

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 オフィシャル「伝説のライヴ」(72年)を始め、「ボンゾズ・バースティ・パーティー」(73年)、そして「エディー」「バッジホルダーズ」(77年)など名作の舞台となってきたLAフォーラム(行政区的にはロサンゼルス市ではなくイングルウッド市らしい)。中でも1970年9月4日のステージは「LIVE ON BLUEBERRY HILL」として有名な音源で、ロバート・ゴドウィンの『The Illustrated Collector's Guide To Led Zeppelin』(3rd ed.)には、" This is the first & most famous Led Zeppelin bootlegs ever."とある。ルイス・レイの『LED ZEPPELIN LIVE』に"mistaken as a legal record by many!"とあるように、1970年に隠し録りされたオーディエンス音源とは思えないほど音が良い。



 私が初めて「ブルーベリー・ヒル」をはじめて聴いたのは、1990年のことである。雑誌『GOLD WAX』(バロック出版)No.5の特集で「どんな手段を使っても入手しなければならない」と紹介されていたため、同誌の広告を見ながら通販で安価なハーフオフィシャル盤を買った。確かLIVING LEGENDだったと思うが、以来30年間にわたって「ブルーベリー・ヒル」を聴き続けている。現在手元にある「ブルーベリー・ヒル」は次の4種類。
 ・①TARANTURAの2枚組(T2CD-4)
 ・②EMPRESS VALLEYの2枚組(EVSD-1158/1159)
 ・③EMPRESS VALLEYの4枚組(EVSE-530~533)
 ・④WENDYの2枚組(WECD-21/22)
 ・⑤WENDYの9枚組(WECD-279~287)

 WENDY9枚組には6つのソースが収録されているが、2018年にGRAF ZEPPELINからリリースされた「ブルーベリーヒル」のメーカーインフォ[https://www.navyblue-sound.jp/product/34]によれば、どうやら7つのソースがあるらしい。そのうち最初にリリースされたソース1(モノラル)と1990年代にCDが主流となってから発掘されたソース3(ステレオ、WENDY盤ではソース2)はともに「定番音源」とされている。私としては、長らく愛聴してきた①(ジャケットには「RUBBER DUBBER」とある)がソース3なので一番愛着がある。③はディスク1と2がソース1、3と4がソース3という構成になっているのでで聞き比べができて面白い。但し、欠落部は補填されている(例えばMCやソース2の「幻惑されて」など)ので、それぞれ単一のソースで収録されているわけではない。②と④は複数のソースを使って完全収録を目指しているが、②の方が良い。②と③をあわせた6枚組もあり。
 ところでGRAF ZEPPELINのメーカー・インフォで使われているソース番号と、WENDY9枚組で使われている番号とはナンバリングが違っているのでややこしい(例えばRUBBER DUBBERソースはGZ盤ではソース2、WENDY盤ではソース5とされている)が、GZ盤でもコメントされているとおり「海外専門サイトなどでは、どうやら上記のようなカウントが一般的」のようである。例えばココ→ http://www.argenteumastrum.com/1970.htm#19703
 WENDY盤のメーカーインフォ https://www.mellow-yellow.jp/product/627

 この日は演奏自体もとても良く、ハイトーンのヴォーカルが炸裂するオープニングの「移民の歌」、ライヴでは珍しい「アウト・オン・ザ・タイルズ」、ジミーのソロが素晴らしい「サンキュー」「ハートブレイカー」など聞き所も多い。なかでもアンコールの「コミュニケイション・ブレイクダウン」は、メドレーで「グッド・タイムス・バッド・タイムス」~バッファロー・スプリングフィールドの「フォー・ホワット・イッツ・ワース」~ビートルズの「アイ・ソーハー・スタンディング・ゼア」に続くという珍しい展開。客席とのコミュニケーションもよく、「ブリング・イット・オン・ホーム」や「胸一杯の愛を」での客席との掛け合いは、オーディエンス録音ならではの臨場感に溢れている。




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1975年USツアー ロングビーチ 2days [レッド・ツェッペリン]

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 75年3月11日と12日のロングビーチ公演2days(カリフォルニア州)は、ツェッペリン75年USツアーでも有名な公演の一つ。このうち11日にはオーディエンスとSBDのソースがあり、オーディエンス・ソースの方は、かのマイク・ミラードが録ったと言われている。オーディエンスとはいうものの、素晴らしい臨場感であり、下手なSBDよりもずっといい。翌12日の音源は、前日に比べると音質は落ちる。75年ダラスや77年クリーヴランド(『デストロイヤー』)のように「2日連続公演の音源がある場合、一日目の音質はとてつもなく素晴らしいが演奏は甘くて、二日目は逆」というのがイメージとしてあって、このロングビーチもそのイメージだが、二日目の音質がそんなに酷いかというと、そうでもない。一日目に比べて....という話であり、十分楽しめる音源である。私が中学生の頃のアナログブートに比べれば、「十分聴ける」音質だ。むしろ「あの頃ブート」のようなエコーがかかってモゴモゴした音質は、私の耳にはそれなりに優しい。

 今でこそZEP75年ツアーのSB音源は珍しくないが、1990年代だとダラスくらいしかなくて(ジミーがナチス帽がぶってる紙ジャケ2枚バラ)、しかも一枚1万円くらいしていたのでとても買えるような値段ではなかった。そこでよく聴いていたのが、3月11日のロングビーチ公演である。この日の公演を収録したCDについて、『GOLD WAX』誌では「『THE AMERICAN RETURN OF LEDZEPPELIN』(FLYNG DISC)という3枚セットより、BAD GIRLS SONG盤の方が音がイイ」とあったが、BGS盤は2枚組であったため「幻惑されて」がカットされていた。その後2009年にEmpress Valleyから『LONG BEACH CALIFORNICATON』という完全SBDがリリースされ、私もコピー盤『WEST OF SUNSET』を購入してみたが、実に素晴らしい音質だった。
 11日の前半はいまひとつ。スタートの「ロックンロール」では、最初の♪ロンリロンリロンリで「タイム」までロバートは息が続かず、なんとか誤魔化しす。続く「シック・アゲイン」でも2番の出だしの歌詞が出てこない。この曲ではジミーのギターもトラブったようで、イントロの音が出ずにジーと雑音が聞こえる。「丘の向こうに」でのソロももたつきが感じられる部分がある。「死にかけて」で持ち直すが、運の悪いことに「永遠の詩」ではギターのチューニングが狂っており、ギターの音が違和感のある妙な感じになってしまった。しかし、おかげでベースラインがクリアにきこえるのも事実(全体的にこの日のSB音源はベースがよく聴き取れる)。この日は機材の調子があまりよくないようで、ハム音などがたびたびはいる。ロバートの喋りが多い感じがするのは、調整のための時間をかせぐためかもしれない。
 調子は尻上がりで、CD2枚目の「ノー・クォーター」からは好調だ。「ノー・クォ-ター」では、やや力を抜いたかのようなブルージーなジミーのソロに耳を奪われる。CD3枚目にはいって30分にわたる「幻惑されて」、ファンキーな「クランジ」完全版をインクルードした「胸一杯の愛を」などは、「これぞツェッペリン」という重厚な演奏である。

 ロング・ビーチ2日目はオーディエンス音源。音質云々よりも、所々はいるカットの方が気になる。「永遠の歌」でギターの弦が切れてしまって演奏が一時中断し、再開までの間はロバートの喋りでつないでいる。エレピのイントロがついた「ノー・クォーター」では、時に幻想的で時にジャジーなアコースティック・ピアノ・ソロが秀逸。30分間を越える「幻惑されて」では、途中にはいる「ウッドストック」における「we are stardust」のロバートの詠唱から、ペイジのバイオリン・ボウによる怪しげな雰囲気~ロバート→ボーナムとジミーの掛け合いまで、素晴らしい出来。
 この日の音源には『LONG BEACH ARENA FRAGMENT』(HOLY SH002-A)というアイテムがあり、このCDには最後の4曲(「天国への階段」「胸一杯の愛を」「ブラック・ドッグ」「ハートブレイカー」)しか収められておらず、しかも「天国への階段」は♪カット・インである。なぜこういう中途半端なアイテムがあるかというと、「天国への階段」の途中から音質が良いソースがあるからだ。一説によるとマイク・ミラードが渋滞に巻き込まれて会場のシビック・アリーナ到着が遅れたため、ラスト4曲しか録音できなかったとも言われている。
 ラスト4曲は、演奏も素晴らしい。最初の聞き所は「天国への階段」の冴えまくるギター・ソロ。ジョンジーの堅実なキーボードプレイとのマッチングも最高である。バンドの顧問弁護士への「ハッピー・バースデー」に続いて演奏される「胸一杯の愛を」では、「クランジ」パートでのファンキーさを支えるタイトなリズムセクションの力強さとグルーヴ感、さらに「ブラック・ドッグ」へとメドレー。そしてアンコールにおける10分以上の「ハートブレイカー」では、ジミーのR&Bソロから「アイム・ア・マン」に続くなど素晴らしい演奏だ。





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LED ZEPPELIN 75年北米ツアー:ナッソー・コロシアム2days(1975年2月13・14日) [レッド・ツェッペリン]

 ツェッペリン75年北米ツアーでは前回紹介したMSG最終(2/12)、ダラス2days(3/4・3/5)、ロングビーチ2days(3/11・3/12)、LAフォーラム3days(3/24/3/25/3/27)など優良音源が多いが、中でも必聴音源として、2月13・14日のナッソー・コロシアム2daysをあげておきたい。ツェッペリンのツアーについて日を追って検証した資料としては、デイヴ・ルイス&サイモン・パレット著『コンサート・ファイル』(シンコー・ミュージック)、沼田育美他著『ブート・レッド・ゼップ』(シンコー・ミュージック)、西江健博著『レッド・ツェッペリン・ライヴ・ファイル』(レインボウ・ブリッジ)といった本が手元にある。このなかからナッソー2dayにカ関する記述を拾ってみると、『コンサート・ファイル』と『ブート・レッド・ゼップ』は、「なかなかの出来」(13日に関する『コンサート・ファイル』の記述)というレベルの評価である。しかし、『ライヴ・ファイル』の13日、同じく西江健博氏による『ビートレッグ』誌No.156(2013年7月号)における14日の解説を読むと、「ナッソー公演がベストだろう」という気分になってくる。私も両日の公演を耳にしてみたが本当に素晴らしい公演であり、75年北米ツアーのベスト・パフォーマンスにあげたい。今は亡き『GOLD WAX』におけるツェッペリン特集のライターだった「パトリシア西江」さんは、この西江健博氏のことだろうか。

 思うに、『コンサート・ファイル』や『ブート・レッド・ゼップ』でナッソー公演の評価がさほど高くないのは、音源のクオリティのせいだと思われる。現在、ナッソー2dayは両日とも極めてハイ・クオリティなSB音源を容易に聴くことができる。昨年くらいから「MOONCHILD RECORDS」という1000円均一のアイテムをリリースしているレーベルのナッソー公演を購入したが、唖然とするほど素晴らしい音源であった。MOONCHILD RECORDSは、ネットその他で入手できる音源にイコライジングやピッチ調整を行って聴きやすくしたアイテムをリリースしているレーベルである。音質はどれもすばらしく、そして「プレス盤」というのがマニア心をくすぐる。多くのコレクターは、R盤よりもプレス盤にひかれてしまうのだ。かつて2CDに1万円以上出して有り難がっていたのは一体なんだったのだろう....
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 ・1975年2月13日:『LED FACES OVER COLISEUM』
 ・1975年2月14日:『FEW HOURS WITH ST.VALENTINE』


 ナッソー2daysの聞き所をあげておこう。まず13日では、元ストーンズのロン・ウッドが飛び入り出演をしている。その曲とは、アンコールの「コミュニケイション・ブレイクダウン」である。そして14日では、「貴方を愛し続けて」が演奏されているのが珍しいが、ナッソー2daysは両日ともジョン・ポール・ジョーンズのベースがクリアーで、いい感じだ。ベースがクリアーな音源は演奏もよく聞こえるが、特にこの両日の演奏は素晴らしい。中でも「丘の向こうに」のインプロヴィゼイションにおけるペイジ・ボーナム・ジョーンズ3人による怒濤のアンサンブルは、背筋がゾクゾクするほどカッコいい。「カシミール」におけるジョーンズの裏メロもクリアーで、横綱の寄りのように力強い。西江健博氏による両日の解説を片手にナッソー公演を聴くのも楽しい。




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1975年2月12日のLED ZEPPELIN [レッド・ツェッペリン]

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『FLYING CIRCUS』(EVSD-185/6/7)
(Disc 1)
 1. Rock And Roll
 2. Sick Again
 3. Over The Hills And Far Away
 4. In My Time Of Dying
 5. The Song Remains The Same
 6. Tha Rain Song
 7. Kashmir

(Disc 2)
 1. No Quarter
 2. Trampled Underfoot
 3. Moby Dick

(Disc 3)
 1. Dazed And Confused
 2. Stairway To Heaven
 3. Whole Lotta Love
 4. Black Dog
 5. Heartbreaker

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 この日はニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン公演。75年USツアーにおいてMSGは3回の公演が行われており、この日は最終日にあたる。
 この日のSB音源は75年USツアーの定番音源で、演奏・音質共にトップクラスである。かつてオーディエンス音源でも出回っていた公演で、私も『HEATBREAKERS BACK IN TOWN』(TNT 920120/1)という2枚組を買ったことがある。LPジャケットサイズのボックスにCD2枚、コンサート・プログラムのレプリカ、英文ライナーとその日本語訳が付録としてついていたアイテムで、FAR EAST RECORDで確か9800円だったと思う。オーディエンス音源も独特の味があって悪くないが、いかんせんこの『HEATBREAKERS BACK IN TOWN』はコンプリートではなかった。
  『FLYING CIRCUS』の方は観客の声が遠く、臨場感に欠ける感がなきにしもあらずだが、ギターの音がクリアーでレベルも高くはいっており、ジミーの姿が目に浮かぶようだ。特に「Over The Hills And Far Away」の躍動感溢れるギターと、「Tha Rain Song」でのメロトロンとギターの幻想的な絡みは素晴らしい。そして「Kashmir」の力強さ。ロバートの高音部は少々苦しい部分もあるが、不穏な雰囲気を漂わせ切り込んでくるようなジョンジーのプレイと重いリズムで支えるボーナムがカッコいい。ドラムのレベルがもう少し高ければ、言うことはないのだが。

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1975年1月29日のLED ZEPPELIN [レッド・ツェッペリン]

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『A Quick Get Away』(TDOLZ Vol.068)
DISC 1
 01. Rock And Roll
 02. Sick Again
 03. Over The Hills And Far Away
 04. In My Time Of Dying
 05. The Song Remains The Same
 06. The Rain Song
 07. Kashmir
 08. No Quarter
DISC2
 01. Trampled Underfoot
 02. Moby Dick
 03. How Many More Times
 04. Stairway To Heaven
 05. Whole Lotta Love
 06. Black Dog
 07. Communication Breakdown

 『フィジカル・グラフィティ』が好きなので、75年と77年のライヴをよく聴く。『Listen To This, Eddie 』や『For Badgeholders Only』といった名盤が多い77年もいいが、USツアーの良好なSB音源や英国凱旋公演のアールズ・コートもある75年のステージもいい。

 75年の2月24日に『フィジカル・グラフィティ』がリリースされ、それに合わせて前月1月18日のミネアポリスを皮切りに、大規模な全米ツアーがスタート。しかし、ツアー開始後間もなくロバート・プラントが風邪をこじらせ、26日のセントルイス公演はキャンセルとなってしまった。ツアーが始まった頃には「When The Levee Breaks」や「The Wanton Song」も演奏されていたが、ロバートの体調不良以降はセットリストから外れている。

 この日は3日間の休養後に再開されたツアーで最初のステージとなったノースキャロライナ州グリーンズボロ公演。プラントもかなり復調したようだが、音質があまりよくない。そのため、演奏自体もなんとなく精彩を欠いているように感じられるが、よく聴くと標準的なレベルに戻っているような気がする。『コンサート・ファイル』によれば、ステージ終了後の騒ぎを避けるため、メンバーは大急ぎで会場を後にしたということで、『A Quick Get Away』というタイトルは、それに由来するのだろう。無理して聴かなくてもいいレベル....が手持ちの75年アイテムのうち日付が一番早いのはチト残念だが、今後盛り上がる全米ツアーとアールズコートに期待。


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